For Buyers
不動産鑑定会社の買収・承継
採用では有資格者が見つからない。地方拠点をゼロから作るのは現実的でない。既存の鑑定事務所を承継すれば、有資格者・顧客基盤・鑑定業者登録を一度に引き継げます。
このページの要点
- 買い手が得られるのは、有資格者・顧客基盤・会社契約の公的評価・鑑定業者登録(株式譲渡の場合)
- 鑑定士でない買い手も、事務所ごとに専任の不動産鑑定士を置けば鑑定業の登録が可能(法第35条)
- 地価公示評価員は個人委嘱のため承継されない。引き継げるもの・引き継げないものの仕分けが価格を決める
- 案件数は限られるため、買収ニーズを事前登録いただいた方から優先的にご紹介します(登録無料)
執筆: 株式会社KRE Appraisal 代表取締役・不動産鑑定士 吉田健人
Who buys
鑑定会社を承継する、3つの買い手像
立場によって、承継で得たいものも、注意すべき論点も異なります
独立を考える勤務鑑定士
ゼロからの開業は顧客も公的評価の枠もありません。既存事務所を承継すれば、初日から売上と登録があり、旧代表の並走で顧客を引き継げます。
拠点・有資格者を増やしたい鑑定会社
地方拠点の新設や、大臣登録への移行。採用市場で見つからない有資格者を、事務所ごと迎え入れる選択肢です。
鑑定機能を持ちたい不動産会社・士業法人
鑑定士でなくても、事務所ごとに専任の不動産鑑定士を置けば鑑定業の登録は可能です。鑑定士の残留と評価の独立性が設計の要になります。
買収前に確認すべき、鑑定会社特有の論点
鑑定会社の買収は、一般の事業会社と同じ財務・法務の調査だけでは足りません。売上の中身、公的評価の承継可否、鑑定業者登録の要件、そして代表鑑定士への依存度。これらは財務諸表に表れず、同業でなければ読み解きにくい項目です。当社は買い手の立場で、次の6点を最初に確認します。
デューデリジェンスの重点6項目
01
依頼目的別の売上構成
担保評価・相続・訴訟・公的評価など、目的別の売上とその継続性。上位顧客への集中度。
02
公的評価の承継可否
地価公示評価員は個人委嘱で承継不可。固定資産税・競売等は契約や選任の仕組みごとに確認。
03
専任鑑定士の要件
譲渡後も事務所ごとに専任の不動産鑑定士を置けるか。鑑定士が離職すれば登録要件を欠きます。
04
評価書の品質と賠償リスク
過去の鑑定評価書の品質、クレーム・訴訟の有無、賠償責任保険の加入状況。
05
代表への依存度
代表が直接受注する売上の割合、代表以外が署名する評価書の割合。並走期間の設計に直結。
06
契約・許認可・賃貸借
事務所の賃貸借契約、システム契約、行政庁への届出状況。事業譲渡の場合は個別の承継手続が必要。
鑑定士でない買い手が知っておくべきこと
登録は可能。ただし専任鑑定士が生命線
不動産鑑定業者は、事務所ごとに専任の不動産鑑定士を置かなければなりません(不動産の鑑定評価に関する法律第35条)。不動産会社や士業法人が鑑定会社を子会社化する場合、売り手側の鑑定士が残留することが登録維持の前提になります。要件を欠いた場合は2週間以内の是正が必要で、鑑定士の離職は事業の継続そのものを脅かします。雇用契約・報酬・役割を、譲渡契約と同時に設計してください。
鑑定評価の独立性
親会社が保有・仲介する不動産の鑑定評価を、子会社の鑑定会社が引き受けることには、独立性の観点から慎重な判断が求められます。グループ内案件の受任ルール、利害関係の開示、外部鑑定士への依頼基準を、買収時に社内規程として整備しておくことをおすすめします。詳しくはコラム「不動産会社・士業法人が鑑定会社を買収するには」で解説しています。
Buyer Registration
買収ニーズを登録する(無料)
鑑定会社の売却案件は数が限られ、公開せずに進むことがほとんどです。希望条件を登録いただいた方から順に、ノンネームシートでご案内します
- 登録は無料。購入義務や専任契約はありません
- 案件が出た際、まず匿名の概要書(ノンネームシート)でご連絡。関心があればNDAを締結して詳細開示に進みます
- ご登録内容は売り手に開示しません。買い手候補として売り手にお伝えする際も、事前にご了承をいただきます
FAQ
よくあるご質問
鑑定会社のM&Aについて、よくいただくご質問にお答えします
①独立を考えている勤務鑑定士、②拠点や有資格者を増やしたい鑑定会社、③鑑定機能を内製化したい不動産会社・金融機関・士業法人などです。買い手が鑑定士でない場合でも、事務所ごとに専任の不動産鑑定士を置けば鑑定業の登録は可能です(不動産の鑑定評価に関する法律第35条)。
希望エリア・規模・予算などを登録いただくと、条件に合う案件が出た際に、ノンネームシートで優先的にご紹介します。登録は無料で、義務は一切ありません。案件は数が限られるため、事前登録いただいた方から順にご案内します。
財務・法務の基本調査に加え、鑑定会社特有の論点として、依頼目的別の売上構成、公的評価の受託契約の承継可否、鑑定評価書の品質と賠償リスク、専任鑑定士の要件充足、代表鑑定士の顧客への影響度を確認します。専門的な財務・法務・税務の調査は、必要に応じて公認会計士・弁護士・税理士と連携します。
Confidential Consultation
買収のご相談も、まずは無料で
どの規模・地域の事務所を、いくらで、どう引き継ぎたいか。現在の状況を伺えば、現実的な進め方と、今ある選択肢を率直にお伝えします。
受付: 平日 9:00〜18:00(メール・フォームは24時間)