For Sellers
不動産鑑定会社の売却・譲渡
後継者がいない。引退の時期が見えてきた。廃業しか道がないと思っていませんか。鑑定会社は、正しい相手に、正しい形で引き継げます。同業の不動産鑑定士が、秘密厳守でご案内します。
このページの要点
- 鑑定士1名の個人事務所でも、事業譲渡や有資格者の承継という形で売却・承継の可能性があります
- 買い手が評価するのは利益だけではなく、顧客基盤・公的評価の受託・有資格者・鑑定業者登録です
- 株式譲渡なら鑑定業者登録は継続。事業譲渡や個人事業では買い手側の登録手続が必要になります
- 理想の相談時期は引退の3〜5年前。相談無料・完全成功報酬・ノンネームで秘密厳守です
執筆: 株式会社KRE Appraisal 代表取締役・不動産鑑定士 吉田健人
鑑定会社は「売れる」のか
「うちのような小さな事務所に買い手などいない」。売却のご相談で、最初に伺う言葉です。しかし、鑑定業界の現状を見ると、答えは変わってきます。国土交通省の資料によれば、鑑定業者に所属する不動産鑑定士等は平成23年の5,057名から令和6年には4,496名へ約11%減少し、令和5年時点で40〜60歳代が全体の74%を占めています(出典: 国土交通省「業務領域の拡大等を通じた不動産鑑定士の担い手確保に向けて〜論点整理〜」令和7年3月)。
有資格者の採用が難しくなるほど、「すでに有資格者と顧客基盤を持っている事務所」の価値は上がります。独立を考える勤務鑑定士、拠点を増やしたい鑑定会社、鑑定機能を持ちたい不動産会社や士業法人にとって、鑑定事務所の承継は、ゼロからの開業や採用より合理的な選択肢になりつつあります。
もちろん、すべての事務所に高値がつくわけではありません。代表一人に依存した受注構造、承継できない個人委嘱の公的評価、赤字の継続など、価値を下げる要素もあります。だからこそ、鑑定会社の中身を読める同業者が、率直に見通しをお伝えすることに意味があると考えています。
What transfers
買い手に引き継げる「6つの資産」
財務諸表の純資産は小さくても、鑑定会社にはこれだけの承継資産があります
顧客基盤・継続受注
金融機関の担保評価、税理士・弁護士からの相続・訴訟案件、不動産会社からの依頼。長年築いた信頼関係は、並走期間を設ければ買い手に引き継げます。
会社契約の公的評価
固定資産税の標準宅地評価など、法人として受託している業務は承継の対象になります。地価公示評価員のような個人委嘱は別扱いです。
鑑定業者登録(株式譲渡の場合)
法人格ごと譲渡すれば、不動産鑑定業者の登録は継続します。買い手がゼロから登録するより早く、空白期間なく業務を続けられます。
有資格者・職員
鑑定士や補助者、事務職員の雇用は、買い手にとって最大の価値の一つです。雇用維持を譲渡条件に明記できます。
評価書・データ・ノウハウ
過去の鑑定評価書、事例データ、評価書のひな形、地域の取引慣行に関する知見。買い手の立ち上がりを早める資産です。
事務所・屋号
事務所の賃借権や什器、そして屋号。地域で知られた屋号は「〇〇鑑定(△△グループ)」として残す選択肢もあります。
Reasons
売却をお考えになる、5つの理由
どの理由でも、まず伺うのは「いつまでに、誰に、どう引き継ぎたいか」です
後継者不在
職員や親族に有資格者がおらず、代表の引退=廃業になってしまう。最も多いご相談です。
高齢・体調
公的評価の繁忙期が体力的に厳しい。元気なうちに、顧客への責任を果たせる形で引き継ぎたい。
公的評価の負担
地価公示・固定資産税評価の負担に対し報酬が見合わず、民間業務へ軸足を移したい。あるいは逆に、民間受注の減少に悩んでいる。
経営環境の変化
AI・IT化への投資が一人では難しい。大きな組織の一員として続けるほうが、顧客にも職員にも良いと感じている。
新たな挑戦
鑑定業を手放し、コンサルティングや不動産投資など次のステージへ進みたい。
相談無料・秘密厳守
現状を伺えば、率直な見通しをお伝えします
会社名を伏せたままでも構いません。同業の不動産鑑定士が、売れるのか・いくらが目安か・何から始めるかを整理します。
Compare
廃業と売却、何が違うのか
同じ「引退」でも、廃業と売却では残るものがまったく違います
| 項目 | 廃業 | 売却・承継 |
|---|---|---|
| 手取り | 清算後の残余財産のみ。事務所の原状回復や退職金でマイナスになることも | 譲渡対価を受け取れる。並走期間の顧問報酬を組み合わせる設計も可能 |
| 顧客への責任 | 紹介先を探すか、依頼を断る。長年の顧客に迷惑をかけやすい | 買い手が業務を継続。並走期間中に顧客を丁寧に引き継げる |
| 職員の雇用 | 解雇・退職。再就職の支援が必要 | 雇用維持を譲渡条件に明記できる |
| 公的評価の受託 | 受託中の業務を年度途中で手放すことになり、行政庁・裁判所に迷惑がかかる | 会社契約のものは承継。年次サイクルに合わせて引き継げる |
| 鑑定業者登録 | 廃業等の届出(30日以内)で終了 | 株式譲渡なら登録継続。事業譲渡でも買い手側で手続を設計 |
| 期間・手間 | 届出・清算は比較的短期。ただし顧客対応の負担は大きい | 成約まで6か月〜1年、引き継ぎに1〜2年。仲介が段取りを担う |
- 手取り
廃業
清算後の残余財産のみ。事務所の原状回復や退職金でマイナスになることも
売却・承継
譲渡対価を受け取れる。並走期間の顧問報酬を組み合わせる設計も可能
- 顧客への責任
廃業
紹介先を探すか、依頼を断る。長年の顧客に迷惑をかけやすい
売却・承継
買い手が業務を継続。並走期間中に顧客を丁寧に引き継げる
- 職員の雇用
廃業
解雇・退職。再就職の支援が必要
売却・承継
雇用維持を譲渡条件に明記できる
- 公的評価の受託
廃業
受託中の業務を年度途中で手放すことになり、行政庁・裁判所に迷惑がかかる
売却・承継
会社契約のものは承継。年次サイクルに合わせて引き継げる
- 鑑定業者登録
廃業
廃業等の届出(30日以内)で終了
売却・承継
株式譲渡なら登録継続。事業譲渡でも買い手側で手続を設計
- 期間・手間
廃業
届出・清算は比較的短期。ただし顧客対応の負担は大きい
売却・承継
成約まで6か月〜1年、引き継ぎに1〜2年。仲介が段取りを担う
※ 法的・税務的な扱いは個別の事情で異なります。廃業の手続は登録行政庁に、税務は税理士にご確認ください。
Process
ご相談から成約・引き継ぎまで
無料相談から成約まで、通常6か月〜1年。引き継ぎまで含めて伴走します
無料相談
30〜60分
お電話・Zoomで現状と ご希望を伺います
企業価値の把握
2〜4週間
鑑定士の目で強み・ 承継可能な資産を整理
お相手探し・交渉
3〜6か月
ノンネームで打診し 面談・条件調整
成約・引き継ぎ
1〜2年
契約締結後、登録手続と 顧客引き継ぎを伴走
FAQ
よくあるご質問
鑑定会社のM&Aについて、よくいただくご質問にお答えします
「引退の3〜5年前」が理想です。鑑定会社の売却は、買い手探し・条件交渉・引き継ぎ期間(通常1〜2年の並走)を含めると2〜3年かかることも珍しくありません。売上が落ちる前、代表の体力があるうちにご相談いただくほど、選択肢も評価額も広がります。
可能性はあります。買い手にとっての価値は「利益」だけでなく、「有資格者」「公的評価の受託枠」「地域の顧客基盤」「金融機関との取引ライン」にあるからです。特に地方では、鑑定士の減少により有資格者そのものに価値が生まれています。まずは現状を伺い、率直に見通しをお伝えします。
はい、むしろ一般的です。顧客や公的評価の引き継ぎのため、譲渡後1〜3年程度は顧問や非常勤鑑定士として残る条件で成約するケースが多く想定されます。「いつまで、どの程度関わるか」はご希望を伺いながら条件に組み込みます。
多くの買い手は、事務職員や補助者の継続雇用を前提にしています。雇用条件の維持は、譲渡契約の条件として明記することができます。職員への告知タイミングも、情報管理の観点から一緒に設計します。
Confidential Consultation
まずは、秘密厳守の無料相談から
「売れるのか知りたい」「まだ迷っている」「相場だけ聞きたい」。そんな段階のご相談こそ歓迎です。会社名を伏せたままでも構いません。同業の鑑定士が、率直に見通しをお伝えします。
受付: 平日 9:00〜18:00(メール・フォームは24時間)