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Succession

鑑定事務所の事業承継・後継者不在

親族にも職員にも鑑定士がいない。自分が辞めたら、事務所は閉じるしかない。そう考えて廃業を選ぶ前に、第三者承継という選択肢を知ってください。

このページの要点

  • 鑑定事務所の承継は「親族内」「従業員」「第三者」の3つ。有資格者がいなければ第三者承継が現実的な軸になります
  • 準備は引退の5年前から。承継資産の棚卸しと属人性の低減が、選択肢と価格を広げます
  • 公的評価の年次サイクルに合わせて引き継ぐことで、行政庁・裁判所・顧客に迷惑をかけない承継ができます
  • 廃業と売却では、手取り・顧客への責任・職員の雇用がまったく違います

執筆: 株式会社KRE Appraisal 代表取締役・不動産鑑定士 吉田健人

「後継者がいない」のは、あなたの事務所だけではありません

不動産鑑定士の年齢構成は、令和5年時点で40〜60歳代が74%、30歳代以下は7%にすぎません(出典: 国土交通省「業務領域の拡大等を通じた不動産鑑定士の担い手確保に向けて〜論点整理〜」令和7年3月)。事務所の中に後継者となる若手鑑定士がいないのは、業界全体の構造です。

このため、鑑定事務所の承継は「親族内」や「従業員」だけでなく、「第三者」を含めて考える必要があります。独立を考える勤務鑑定士、拠点を増やしたい鑑定会社、鑑定機能を持ちたい不動産会社や士業法人。あなたの事務所を必要とする相手は、事務所の外にいます。

Three ways

承継の3つの形

有資格者がいるかどうかで、選べる形が変わります

前提

親族内・従業員承継

後継者が不動産鑑定士であること(または有資格者を新たに迎えること)

第三者承継(M&A)

後継者は外部の鑑定士・鑑定会社・事業会社。有資格者不在でも可能

対価

親族内・従業員承継

親族内は贈与・相続が中心。従業員承継は株式の買取資金が課題になりやすい

第三者承継(M&A)

譲渡対価を受け取れる。並走期間の顧問報酬と組み合わせる設計も

顧客の引き継ぎ

親族内・従業員承継

内部の人間なので顧客の抵抗が少ない

第三者承継(M&A)

並走期間(1〜2年)で丁寧に引き継ぐ。旧代表の関与が重要

期間

親族内・従業員承継

後継者育成に5〜10年

第三者承継(M&A)

相談から成約まで6か月〜1年、引き継ぎに1〜2年

鑑定業者登録

親族内・従業員承継

法人なら継続。個人事業は後継者が新規登録

第三者承継(M&A)

株式譲渡なら継続。事業譲渡は買い手側で手続

向いている事務所

親族内・従業員承継

有資格者の後継者候補がすでにいる

第三者承継(M&A)

後継者候補がいない、または承継資金を出せない

※ 税務上の扱い(贈与税・相続税・譲渡所得等)は税理士に、法的な手続は弁護士・登録行政庁にご確認ください。

Timeline

引退から逆算する、承継の準備

理想は引退の5年前から。もちろん、今からでも間に合う形をご提案します

  1. 承継の「形」を決める

    目安 引退の5年前

    親族内・従業員・第三者のどれを軸にするか。有資格者がいない場合、第三者承継か「有資格者を迎えて従業員承継」の二択になります。

  2. 承継できる資産を棚卸しする

    目安 引退の4年前

    依頼目的別の売上、公的評価の受託状況(会社契約か個人委嘱か)、顧客リスト、評価書データ、賃貸借契約。何が引き継げて、何が引き継げないかを整理します。

  3. 属人性を下げる

    目安 引退の3〜4年前

    代表以外の鑑定士が受注・署名する割合を増やす、顧客窓口を複線化する、評価書のひな形を標準化する。買い手の不安を減らし、価格を支える準備です。

  4. 相談・お相手探し

    目安 引退の2〜3年前

    当社の無料相談から、ノンネームでの打診、トップ面談、基本合意へ。ここまでで6か月〜1年を見ておきます。

  5. 並走しながら引き継ぐ

    目安 引退の1〜2年前

    成約後、顧問や非常勤として1〜2年並走し、顧客と公的評価の年次サイクルを一巡させながら引き継ぎます。

相談無料・秘密厳守

「まだ何も決めていない」段階のご相談が、いちばん選択肢を広げます

引退の時期、承継の形、いくらになるか。決める前に、同業の不動産鑑定士と一緒に整理しませんか。

公的評価を、途絶えさせずに引き継ぐ

地方の鑑定事務所ほど、地価公示・地価調査・固定資産税評価・競売評価などの公的評価が業務の柱になっています。廃業は、これらを年度途中で手放すことを意味し、行政庁や裁判所、そして地域の土地評価そのものに影響が及びます。

公的評価には、承継できるものと、できないものがあります。地価公示の鑑定評価員は個人として委嘱されるため、会社を譲渡しても買い手に自動的に引き継がれません。一方、固定資産税の標準宅地評価のように法人として契約している業務は、承継の対象になり得ます。当社は、この仕分けを最初に行い、年次サイクルに合わせた引き継ぎ計画を設計します。詳しくはコラム「公的評価は引き継げるのか」をご覧ください。

Industry Data

鑑定業界は、承継の「待ったなし」に入っている

鑑定士の減少と高齢化は公的データに表れています。廃業が増える前に、承継の受け皿を作ることが業界の課題です

8,789

不動産鑑定士の登録者数

令和7年1月1日現在(鑑定士補1,187人を除く)

3,398業者

不動産鑑定業者の登録数

令和7年1月1日現在(大臣登録+知事登録)

74%

40〜60歳代が占める割合

令和5年。30歳代以下はわずか7%

11%

鑑定業者所属の鑑定士等の減少率

平成23年5,057名→令和6年4,496名。知事登録業者では▲13%

Confidential Consultation

まずは、秘密厳守の無料相談から

「売れるのか知りたい」「まだ迷っている」「相場だけ聞きたい」。そんな段階のご相談こそ歓迎です。会社名を伏せたままでも構いません。同業の鑑定士が、率直に見通しをお伝えします。

受付: 平日 9:00〜18:00(メール・フォームは24時間)

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